死亡事故について思ったこと

5月5日、アメリカのフロリダ州にて、VAPE使用による死亡事故が発生しました。

VAPERのみなさんであれば、もうすでにご存知かと思います。

事故の概要については、どこかの雇われライターが書いた記事を読んでください。

そしたらまたここに戻ってきてください。

 

ブロガーとして伝えるべき内容をまとめれば、「気をつけましょう」の一言につきます。

 

VAPEは自己責任の世界であり、製品の使用に関してはユーザーの裁量に委ねられている部分が非常に大きいです。

このブログの記事を含め、ネット上に散乱している関連情報を収集した上で、安全にVAPEライフを楽しみましょう。

 

 

 

他のメディアでもさんざん注意喚起が行われているようなので、私個人としてはこの辺にしておきます。

 

 

一方で、この死亡事故を通じて、興味深い現象が起きています。

その観点からお伝えしたいことがあるので、よければお付き合いください。

 

 

かんたんにいえば、事故の本質について熟考されていないということ。

というのも、報道の在り方がいろいろとおかしいんですよね。

 

 

各社の記事を読むと、死亡した男性が使用していたのはSmok-E Mountain“MOD”という機種だそうです。

フィリピンのメーカーで、ここのメカMODなんかは日本でもそれなりに有名ですね。

 

 

報道では、このメーカーの製品に何かしらの欠陥があったように感じ取れるのです。

 

 

インタビューに応えた同業他社のメーカーは「この製品は安全とはいえない」「他の製品は事故を防ぐためのチップが入っている」などと、フザけたことを言っているようです。

とあるショップなんかは「電子制御されていない製品は売らないようにしている」とか言っちゃう始末。

まさに、トカゲのしっぽ切り状態です。

 

 

渦中のSmok-E Mountainは、海外メディアの取材に対してこのように答えています。

 

“私たちの機器が爆発したのではない。

おそらく、アトマイザーやバッテリーに問題があったのだろう。

私たちは他社によるクローン品にも悩まされていて、安全とはいえない類似品も出回っている。

事故当時に使われていた製品の写真を確認したい。”

 

なるべく原文どおりに訳したので、わかりづらい部分もあるかもしれません。

私個人としては、断定を避けたものの、本質に近いところを捉えていると思いました。

 

冷静に考えてみましょう。

10cm程度の鉄パイプが、単独でいきなり爆発するわけないんです。

 

原因のひとつとしてMODの仕様に言及することはあるにしても、爆発するのはバッテリーです。

さらにいえば、爆発に至るまでに、回路上で何かしらの電気的な問題が生じたはずです。

もっといえば、どのようなセッティングで運用していたかのほうが要素として大きいはずです。

 

バッテリーからガスが吹くだけでとどまらず、上唇部が裂け、頭に破片が突き刺さり、全身の80%に火傷を負う状況です。

過去にあった爆発事故の事例からみても、通常では考えられないような凄惨な事故です。

VAPINGの最中に起きた事故であることは自明で、製品の品質云々というよりも、使い方や管理に問題があったと考えるのが自然でしょう。

 

 

そりゃあSmok-E Mountainを含めて、「ユーザーの使い方が悪い」とは言えないでしょうね。

もちろん私だってこのニュースを読んでショックを受けた一人で、故人を偲ぶ思いもあります。

 

ただ、その配慮とは別に表立って「使い方」に言及する余地があってもいいじゃないかと思ったのです。

曖昧な配慮によって原因究明や再発防止にブレーキをかけるよりは、複合的に問題をとらえる姿勢のほうが何万倍もマシです。

 

 

くりかえしになりますが、VAPEは「自己責任の世界」です。

事故が起きてしまった以上、本当の原因は使っていた当人にしかわからないのは事実であり、そこから目をそらしちゃいけないのです。

詳細な情報がまだ出ていない現状であれば、なおさらです。

再発防止のためにも、「なぜ事故が起きたのか」から「どうすれば防げるのか」というところまで思考を働かせる必要があるのです。

 

本来は記事に書く必要のないくらい、個々のVAPERが当たり前に意識しているべきことですけどね。

ここの読者は優秀で善良な方々ばかりなので、きっとわかっていると思います。

 

 

コメント

  1. たかはし より:

    爆発する理由は何かしらにあったと思います。本人が無茶なセッティングをした、バッテリーが合ってなかったとか様々考えられると思いますが、いづれにせよ安全な電圧内で使用するのは使用する側としては当たり前のことであると思います。

    もちろんメーカーも注意喚起しなければなりません。どちらも注意して使えば爆発なんて起きないはず…どちらかがなにかを怠った結果悲しい事が起きてしまったんでしょう。

    これがきっかけでマイナスになるような風評被害が出ない事を祈ります。

    • Ryo より:

      たかはしさん

      コメントありがとうございます。
      客観的な立場の人間からすれば、こうしたニュースはネガティブな方向に捉えられる確率がものすごく高いですよね。

      私自身、その部分が頭によぎったので、記事として書くべきかに迷いました。
      ただ、たかはしさんのおっしゃるとおりで、仕組みや原理を理解して普通に使えば爆発の可能性は限りなくゼロに近づけることができます。
      ユーザーとしての意識を再確認するほうが大事だと判断して書きました。

      亡くなった方の思いも含めて、気をつけて使いましょう!