2020年4月10日時点で、岩手県内における新型コロナウイルスの感染者は確認されていません。
都道府県ベースでみると、いまだ「感染者ゼロ」の状態にあるのは岩手県のみです。
これを受けて、岩手の地域性や県民性についてネット上であーだこーだ書かれていますね。
新型コロナウイルスによって世界中が混乱している中、これほどまでに岩手がクローズアップされるとはまったく予想していませんでした。
岩手県民のぼくとしては、田舎ネタに自虐的なユーモアを感じたり、理不尽なレッテル張りに悲しくなったり、もっとほかに主張したいこともあったりと、気持ちがめまぐるしく変化しています。
本来のブログテーマからは離れてしまいますが、すごく大事なタイミングなのでね。
ナマモノっぽい記事なので、すぐに消すかもしれません。
思ったことを率直に、ほぼ推敲なしで書いていきます。
「感染者ゼロ」なわけがないと思ってる
たしかに岩手は田舎です。
ご存知のとおり、人口密度はスッカスカです。
公共交通機関なんてあってないようなもので、車がないと日常生活に支障がでるレベルです。
冬は極寒で雪が多いのに、夏も普通に暑く、住みやすいとはいえません。
田舎ならではの不便さについては、日ごろから実感しています。
とはいえ、それなりに人はいます。
県内全体で120万人以上います。
田舎だからといって、『ポツンと一軒家』的に映し出されるような情景が続いているわけではありません。
むしろ田舎だからこそ、人が集まる時間や場所が限られているように思います。
飲食やら買い物やらの機会には、人気のあるお店に集中する傾向にあります。
電車やバスも運行本数自体が少ないせいか、時間帯によっては満員状態になることもあります。
そんな岩手に住んでいる身として、ぶっちゃけ「感染者ゼロ」ってのが信じられません。
ここ最近、テレビに映し出された日本地図の色合いを見るたびに思っていたことです。
あくまでも根拠のない私見というか、個人的な感覚だけど。
隣接県との位置関係や人が往来する状況を考えても、正直現実味がないんですよね。
岩手にいるからといって安心・安全じゃないし、いつ感染してもおかしくありません。
おそらくこの部分については、多くの人と共有できる感覚なのではないでしょうか。
岩手はコロナによって命を奪われた人がいない
いまだに感染者が出ていない岩手の状況について、「そもそも検査数が少ないじゃん」ということが指摘されています。
ここに疑いをもっている人が多いですね。
なんならぼく自身、検査の受け入れ体制はもちろん、感染者が出た場合の医療環境についても若干不安に思っています。
ただ、現時点の状況を鑑みるに「感染者の有無」にこだわる必要はないと思っています。
たしかに検査数や感染者数、死者数などは、データとして重要でしょう。
しかし、そもそも「完ぺきな精度をもって徹底して検査している国や自治体」なんて存在しないわけですから、一般人が検査体制に疑いの目を向けてもあまり意味がないと思います。
ひとつ言えるのは、少なくとも岩手では現在「新型コロナウイルスによって命を奪われた人」がいないということです。
この部分は、一般人であるぼくたちも信じていいのではないでしょうか。
仮に、仮にですが、検査体制に不足や不正があったとしましょう。
「未知の感染症によって自分ないし誰かが命を落とすことに比べれば、そんなの誤差の範囲」というのがぼく個人の意見です。
さすがに死因や死者数を誤魔化すことはないでしょうから、「感染者ゼロ」なんて言葉に踊らされる必要はありません。
それに、遅かれ早かれ、岩手でも感染者は出てしまうでしょう。
感染のピークを遅らせる方向性で進めてきたわけですから、今この瞬間に「岩手県内初の感染者」が発表されてもおかしくないわけで。
ぼく自身だって体調は良好ですが、コロナウイルスに感染していないとも限りませんからね。
いずれにしても、油断できない状況です。
少しでも長く「新型コロナウイルスによって命を奪われた人がいない地域」であり続けたいところです。
そのためにも引き続き、ひとりひとりが気をつけて生活するべきですね。
岩手に疎開してくる人たちに対する反応
まだ話は続きます。
ネットを見ていると、気になる論調がありました。
「岩手に来るな」といった意味合いの書き込み・投稿・コメントです。
蔓延する新型コロナウイルスから逃れるため、岩手に疎開しようとする人に対して、こういったことを思ってる人たちがいるわけです。
岩手県民であることはさておき、日本国民として思うのですが、その論調は危険だと思っています。
というのも日本国憲法には「居住移転の自由」が記載されています。
本気で憲法論議をしようとするといろいろな学説が交錯してしまうのですが、俗にいう「移動の自由」で、我々の基本的人権として保障されているものです。
つまり「岩手に来るな」は人権侵害になるのではないか、と思っているのです。
普段から「田舎者」としてやんわり差別されがちではあるものの、行く先にはまた別の差別があるような気がして、胸がざわついてしまうのです。
念のために断っておきますが、ぼくはいわゆる「人権屋さん」ではありません。
それでいて、あんまり頭がよろしくありません。
にもかかわらず、書きたいことを書いてしまいました。
なにか間違っていたり、勘違いしてたら指摘してください。
でもまあ、これはみんなが思っているよりもデリケートな問題ではないでしょうか。
あえて感情的に書かせてもらうと、岩手を岩手たらしめる要素をネガティブにしか感じられない人は来なくていいとは思いますが……そういう人は元から来るつもりがないでしょうからね。
とにかく、安易な気持ちで言葉にしてはいけないことだと思いました。
岩手から都会に出て生活している人の中には、勤めている会社が休業になったり、通っている大学が休校になったりする人も多いかと思います。
ゴールデンウィークも近いことですし、これを機に早めに帰省する人もいるでしょう。
ぼくとしては、それぞれの判断を尊重したいと思っています。
なんにせよ、お互い健康には気をつけましょうね。
「公共意識の低い連中」にならないように
感染が広まった経緯を考えたとき、「公共意識の低い連中」は無視できない存在です。
渦中にもかかわらず海外旅行したとか、ウイルスをばらまくつもりで飲みに出かけたとか、あまりにも無責任な行動をとる人たちがいたのは事実です。
そうでなくとも「まさか自分が感染するわけがない」といった心持ちで、軽々に行動した人たちもいたでしょう。
ぼくはその責任を追及したり、裁いたりする立場ではありません。
結果的に感染してしまった方々は本当に気の毒に思いますし、亡くなった人を偲ぶ気持ちも当然あります。
ただしこの特殊な状況において、身勝手とされる行動や、自分本位な考えは抑制すべきなのは自明です。
いまだ感染者が確認されていない岩手に住むぼくですら、不要不急の外出は控えています。
仕事に行くときや、生活用品を買いに行くときにはマスクを必ず着用していますし、帰ってきたら手洗い・うがい・消毒は徹底しています。
いわゆる「3密」に該当するようなイベントは自分のまわりでは皆無ですし、もし誘われたとしても確実に断ります。
当たり前ですが、感染予防のために個人が実践できることは限られているわけで、その中で精一杯やるしかないのです。
これは岩手の地域性だとか県民性だとか、そういったレベルの話ではありません。
もしも自分が感染源となって、誰かの命を奪うことになったら最悪じゃないですか。
責任問題とはまた別に、一般的な道徳感や、かんたんに想像できる倫理観として。
少なくともぼくは、上記にあるような「公共意識の低い連中」になりたくないのです。
それが偽善だとか、保身のためだとかいわれてもかまいせん。
くり返しになりますが、目に見えないウイルスと戦わなければならない今、自分ができることをやるしかないのでね。
お互いに公共意識を高くもって、できる限りの感染予防を心がけましょう。
以上、バイバイ。
コメント
三密を避ける為に、レジ待ちや商品を探したりといった行動の際はなるべく他の方と距離を空けたり、「この時間帯は〇〇(店舗)は混んでるから少し時間をずらそう」と行動してます。
発症していないだけで、自分も罹患しているだろうと思って行動しています。
だって、空気は全世界と繋がっているのですから(´Д`;)
岩手だけズルい!早く発症しろ!といったツイートを目にしてしまい、これが同じ日本人なのかよと涙目になりましたけど(昨夜)
命を落とされた方やそのご遺族の方にはなんと言っていいのか言葉が見つかりませんが、他人事とか対岸の火事とは思っているわけではなく、移されるという気持ちでもなく、自分は罹患しているから移さないようにしなければ!と行動しているのみです。
長々とすみません。
あ、削除防止のコメントってことでもないので、お気になさらずバッサリと削除されてもOKですので(笑)
ホリさん
コメントありがとうございます!
あえて疎開や帰省に寛容的な立場で書きましたが、ぶっちゃけると岩手に対してネガティブなことを書いている人が多いのは感じています。
とっても残念ですが、震災のときにも似たようなことがありましたし、気にしちゃだめだと思って行動しています。
未知のウイルスによるパンデミックですから、ひとりひとりが意識して分別のある行動をするしかないですもんね!
削除についてはまだ様子をみようかと思っています!
お互い無事にこの疫禍を乗り越えられるよう頑張りましょう!
Ryo