今回のテーマは、メカニカルMOD使用時におけるバッテリーの向きについて。
結論からいいます。
原則、バッテリーはプラス極がポジピン側に向くように入れましょう。
多くのインフルエンサーがこれを推奨していますね。
この記事では、その根拠について考察していきます。
SMPLのクローンを研究材料として考えていきます。
なんの変哲もないシンプルなメカニカルMODです。
詳細はこちらの記事に書いているので、よければ目を通してください。
はじめに注意しておきますが、かなり長文かつ、ちょっとめんどくさい内容になっています。
しかし、VAPEをやる上では、とっても大事なことです。
一緒に考えていきましょう。
一応、どちらでも通電する
回路による電子制御のないメカニカルMODであれば、バッテリーを逆向きにいれてもふつーにVAPINGできちゃいます。
電気の流れる方向が変わっても、通電することに変わりはないのですから当然ですね。
「んじゃあどっちでもいいじゃん」と思いきや、そうでもありません。
現状、プラス極をポジピン側に向けるように入れるべきといわれています。
それはなぜでしょうか。
やはり、それなりの理由があるのです。
一言であらわせば、電気的な都合です。
プラス極をポジピン側に入れると……
セオリーどおり、バッテリーのプラス極をポジピン側に向けて入れたとき。
どのようなことが起きるかというと、MOD自体の極性がマイナスになるのです。
感覚的にわかりづらいかもしれませんね。
理解が追いつかない人は、取り急ぎ「そういうものなんだ」と納得してください。
本体がマイナス極になるような設計は、電気を使う製品ではわりとあたりまえのことらしいです。
身近なところでは、自動車です。
自動車は、フレームやボディがマイナス極になるように作られています。
そうなった理由や経緯はいろいろあるんですが、挙げるべきメリットのひとつとしては車体そのものがアース(GND)として機能するようになること。
おおまかにいえば、メカニカルMODを使う場合でも同様です。
MOD全体がマイナスになることで、電気が流れる逃げ道ができると考えましょう。
マイナス極をポジピン側に入れると……
セオリーとは逆向きにバッテリーを挿入するわけです。
こうなるとお察しのとおり、MOD自体の極性はプラス極になります。
通電はするものの、実はとても危険な状態です。
というのもこの場合、MOD本体が逃げ道(アース)にならないため、バッテリーとの兼ね合いがものすごくシビアになるのです。
仮に、リチウムイオンバッテリーの皮膜が破れていたとしましょう。
すると、プラスになったMODの金属面に、保護されていないバッテリーの表面が触れることになるのです。
「+」に「-」が触れることになるので、いわゆるショート(短絡)状態になります。
バッテリーが無事じゃ済まないのは間違いないですし、MODの構造によってはボディを突き破って爆発するでしょう。
もちろんバッテリーの状態によるものですから、何が何でもすぐボカーンと逝っちゃうわけではありません。
ただ、危険はものを扱っていることにはかわりなく、事故の可能性は排除していくべきですよね。
そう考えると、バッテリーはプラス極がポジピン側に向くように入れるほうが安全です。
もしバッテリーの皮膜が破れていても、状況としては「-」に「-」が触れるだけですし、理論上、すぐさまショートするようなことはないというわけです。
俗にいわれている「ポジピン側にプラス極を向けて入れる」のロジックはこんな感じです。
ただし例外もある
冒頭では、「原則、バッテリーはプラス極がポジピン側に向くように入れましょう」と書きました。
どんな物事でも「原則」があれば「例外」はつきものです。
たとえばこのMOD。
TIMESVAPE の “DREAMER MECH MOD” です。
私はもっていませんが、どうやらこのMODは
「どっち向きでもいいけど、マイナス極をポジピン側に向けて入れるのを推奨するよー」
というスタンスらしいです。
何がいいたいのかというと、セオリーとは逆方向でのバッテリー挿入をメーカーが推奨することも十分ありえるということ。
最近はDREAMERのように、マイナス極をポジピン側に向けて入れるメカニカルMODが最近増えてきたように感じます。
おそらく、スイッチの構造やベントホールの位置、スリーブ内の処理など、さまざまな要素を加味した上でのことでしょう。
テクニカルなら余裕で受け入れられますが、メカニカルにこの風潮を持ち込まれると混乱しちゃいますよね。
要するに、適切なバッテリーの挿入方向はMODによって違うため、説明書をよく読まなければならないってことです。
こうしたデリケートな内容は、他言語が読めなくても理解できるようにイラストを使っていたりもするのでね。
VAPE製品全般にいえることですが、とくにメカニカルMODを購入・使用するときは、必ず目を通しましょう。
最後に
最後の最後に、予防線を貼らせてもらいます。
ここで書いた内容は私が独自に調べた結果です。
つまり、「私はこのように解釈している」ってレベルの話でしかありません。
最終的にはセオリーどおりの運用を推奨する結論に至ったので、大筋では問題ないはずですが……
もしも解釈を間違えていたら、どんどん指摘してください。
ちなみに、私が買ったSMPLのクローンには説明書が入っていませんでした。
そういう場合はセオリーどおり、プラス極をポジピン側に向けて入れれば大丈夫でしょう。
しかし理想としては、構造をみながら理屈に当てはめた上で、適切に使いたいところですね。
ここに書いた内容が、少しでもその手助けになれば幸いです。
長々と申し訳ございませんでした。
今後も安全にVAPEを楽しみましょう!
コメント
確かどういう風に使ったらいいかとRYOさんにお伺いしたことありましたね。その節は本当にありがとうございました。
説明書がないものだとわからないですよね…´д` ;
きっと古参のvaperさんからしたら「当たり前」の事なんでしょうが新参者は「知らない事だらけの世界」です。
だからRYOさんのブログが教科書のようなものですので助かってますよ(゚∀゚)
たかはしさん
コメントありがとうございます!
あのときは明確かつ迅速にお答えできなくてすみませんでした!
でもおかげさまで知識が深まったので、とても感謝しています。
ありがとうございました!
そういっていただくと、私も救われます!
少しでも「教科書」に近づけるよう引き続き頑張ります!
Ryo
こんにちは、バッテリーの向きについて質問したいのですが、RIG MOD V3と言うmodを所有致しました。説明書は全て英語なので、youtubeなどて、検索をしていたのですが、アトマイザー側に➕、➖どちらにも挿入しています。
一応ベントホールはスイッチ側に4ヶ所開いている見たいなのですが、その場合➖をアトマイザー側に挿入した方が宜しいのでしょうか?よく勉強してから購入すべきmodになりそうです。お力をお貸しください
炉井戸さん
コメントありがとうございます!
残念ながら私は現物をもっていないので、調べてみました。
たしかにRIG MOD V3 はちょっと特殊というか、迷う構造かもしれませんね。
ただ、たとえベントホールがスイッチ側にあったとしても「プラス極をアトマイザー側に入れるべき」と私は考えています。
とくに、メーカーからの指定がない場合はこの原則を守ったほうがいいと思います。
今日、このあたりも改めて記事にしようと思います。
よろしければご覧ください。
Ryo